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外壁カバー工法の施工例5選!外壁リフォームの基礎知識も紹介

外壁カバー工法でリフォームしたモスグリーンの住宅

外壁カバー工法は、外壁塗装や張り替えとは異なり。既存の外壁の上に新しい外壁材を重ね張りする、リフォーム方法です。しかし、「実際にカバー工法でリフォームすると、どんな外観になるのだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、カバー工法で美しく生まれ変わった家の事例をご紹介します。あわせて、外壁リフォームの基礎知識やよくある質問もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

外壁カバー工法の基礎知識

足場を組んだ住宅

外壁カバー工法は、既存の外壁を撤去せずに、その上から新しい外壁材を重ねて張るリフォーム工法です。重ね張り工法とも呼ばれます。既存の外壁がまだ下地として十分に機能する場合に採用され、全面的な外壁の解体・撤去が不要なため、工期や費用を抑えることが可能です。

では、カバー工法にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。その前に、まずは代表的な外壁リフォーム方法である、外壁塗装と張り替えの二つの方法と比較してみました。

カバー工法のメリット

外壁のリフォームをカバー工法で行う主なメリットは以下の通りです。

・費用と工期が抑えられる
既存の外壁を撤去せずに済むため、解体費用や廃材処理費用を抑えられ、工期も短縮できます。

・断熱性や防音性が向上する
外壁が二重になることで、間に空気層が生まれ、外気温の影響を受けにくくなります。これにより、冬は暖かく夏は涼しい快適な室内環境が保て、冷暖房費の節約にもつながります。また、外部からの騒音が軽減され、より静かで落ち着いた住環境を実現できます。

・防水性が向上する
新しい外壁材で家全体を覆うため、既存の外壁材と合わせ、二重の防水層が作られることになります。雨水の浸入を防ぎやすくなり、防水性が高まります。
※ただし、既に雨漏りしている事象が解決するわけではありません。

・美観性が持続する
特に金属系の外壁材は、紫外線や雨風に強い素材が多く、色褪せや劣化がしにくいのが特徴です。そのため、美しい外観を長期間保てます。再塗装の頻度も抑えられ、メンテナンスの手間が軽減されるでしょう。

・アスベスト対策ができる
既存の外壁にアスベストが含まれていても、撤去せずに新しい外壁材で覆い隠すため、アスベストの飛散リスクを低減し、安全性を確保できます。これにより、アスベスト対策費用にかかる費用も抑えられます。

・デザインを一新できる
家の印象を大きく変え、まるで新築のような外観を実現できます。豊富なカラーや素材の中から、理想の住まいに合わせたデザインを選べます。

カバー工法のデメリット

メリットの多い外壁カバー工法ですが、一方で、以下のようなデメリットがあることも理解しておきましょう。

・初期費用がかさむ
新しい外壁材の費用や設置工事費がかかるため、外壁塗装よりも初期費用が高くなる傾向があります。ただし、長期的な視点で見ると、断熱性の向上による光熱費削減やメンテナンス頻度の低減により、結果的にコストメリットが生まれる場合もあります。

・耐震性に影響を与える場合がある
新しい外壁材を既存の外壁の上に重ねることで、建物の総重量が増加します。これにより、建物の構造や地盤によっては、耐震性への影響が心配なことも。特に築年数の古い家の場合は、事前に専門家による耐震診断を受けることを検討しましょう。

・下地の状態を判断しづらい
既存の外壁材の上から新しい外壁材を張るため、内部の下地の劣化状況を詳細に確認することが困難な場合があります。下地の腐食や損傷がひどい場合、カバー工法では根本的な解決に至らず、後から問題が発生する可能性も。
信頼できる業者に、外壁の一部を撤去して下地の状態を直接確認してもらうなど、事前調査を依頼しましょう。

・結露やカビの原因となる
既存の外壁と新しい外壁材の間に湿気がこもりやすくなると、内部結露やカビが発生する原因になることがあります。適切な通気層の確保や防湿対策が不十分な場合、建物の耐久性だけでなく、住環境にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、注意が必要です。

▼【関連記事】外壁カバー工法についてはこちら▼
【30年後の費用も比較】外壁カバー工法のメリット・デメリット徹底解説!失敗・後悔しないための対策

外壁カバー工法におすすめの外壁材

ガルバリウム鋼板

外壁カバー工法で用いられる外壁材は、主に金属系サイディング、樹脂サイディング、窯業系サイディングの3種類です。それぞれ異なる特徴がありますが、特におすすめしたいのが金属系サイディングです。
下記の一覧表で、各外壁材のメリット・デメリットを比較してみました。

上の表を見ると、金属系サイディングにはたくさんのメリットがあり、他の外壁材のデメリットをカバーできることがわかります。

例えば、窯業系サイディングで懸念される、重量や経年変化、凍害への耐性は、金属系サイディングの場合、メリットとしてとらえられます。また、樹脂サイディングではデザインの選択肢が限られることがありますが、金属系サイディングなら豊富なラインナップから選べます。

これらの点から、機能性とデザイン性を両立したい方にとって、金属系サイディングは特に優れた選択肢といえるでしょう。

外壁カバー工法の施工の流れ

ここでは、外壁カバー工法はどのような流れで施工されるのかをご紹介します。

① 足場・養生ネットの設置

足場を組み、飛散防止対策として養生ネットも設置します。

② 既存部材の取り外し
スムーズに施工できるよう、既存の外壁に付いている雨樋やダクトカバー、給湯器などを取り外します。

③ 胴縁の取り付け

新しい外壁材を取り付けるための下地材(胴縁)を取り付けます。写真では外壁材を横張りにするため、胴縁を縦に取り付けています。

④ 必要部材の取り付け

土台部分や窓周辺、軒部、コーナー部分などに専用部材を取り付けます。

⑤ 外壁材本体の施工

あらかじめ取り付けておいた胴縁に、外壁材を固定していきます。

⑥ シーリング・キャップ類の施工

雨水の侵入を防ぐため、外壁材の継ぎ目にシーリング材を施工します。さらに、外壁材の端部やコーナー、窓周りなどに施工される、建物の保護と美観を目的とした仕上げ材(キャップ)も取り付けていきます。

⑦ 部材の再取り付け
取り外しておいた雨樋やダクトカバーなどの部材を、丁寧に再設置します。もし、外した際に劣化や破損が見つかった場合は、新しい部材と交換します。

⑧ 完成
完了検査を行い、足場や養生ネットを取り外したら完成です。

外壁カバー工法の施工例

外壁カバー工法でリフォームすると、外観がどのように変化するのか気になるところです。ここでは、実際にサーラハウスサポートが手掛けた外壁カバー工法の事例を5選、ご紹介します。

事例①

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築10年と比較的新しいお住まいでしたが、今後のメンテナンス費用を抑え、断熱性能を高めたいとのご希望でした。そこで選択されたのが、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねて施工するカバー工法です。
リフォーム前はアイボリーとブラウンの落ち着いた色の組み合わせでしたが、今回選ばれたのはホワイトとくすみピンク。優しい色合いの組み合わせにより、柔らかく可愛らしい印象のお住まいへと生まれ変わりました。

▼詳しい施工内容はこちら▼
https://sala-shs.co.jp/case/roof/s05/

事例②

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築30年近くが経ち、外壁材の反りなど複数の不具合が見受けられるようになっていました。外壁塗装では機能の回復が難しい状態でしたが、全面張り替えをしなくてもリフォームが可能と判断。カバー工法をご提案しました。
リフォーム前はテラコッタ調の温かみのある外観でしたが、リフォーム後は重厚感あふれるレンガ調に一新。さらに、バルコニーや玄関ドア、屋根なども合わせてリフォームしたことで、まるで新築のような外観に生まれ変わりました。

▼詳しい施工内容はこちら▼
https://sala-shs.co.jp/case/roof/n03/

事例③

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経年劣化による外壁塗装の剥がれにお悩みだったため、再塗装よりも機能と美観が長く保てるカバー工法をご提案しました。
リフォーム後は、ベージュとダークブラウンのツートンカラーでスタイリッシュな印象に刷新。見た目が美しくなっただけでなく、断熱性能も向上したことで、外気温に左右されない、快適な住まいが実現しました。

▼詳しい施工内容はこちら▼
https://sala-shs.co.jp/case/roof/h01/

事例④

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10年前に他社で外壁塗装を行われましたが、経年による劣化や屋根の破損が見られたため、この機会に外観全体のリフォームを決意されました。
リフォーム前は、南欧風を思わせるクリーム色とレンガ調の組み合わせが特徴的な窯業系サイディングの外壁でしたが、今回は金属系サイディングを採用。特有のシャープな質感を活かしたモスグリーンの外壁を選ばれました。これにより、建物は洗練されたコンテンポラリーモダンな外観へと大きく生まれ変わりました。
さらに、屋根にもカバー工法を施したことで、まるで新築のような、機能性とデザイン性を兼ね備えた住まいになりました。

▼詳しい施工内容はこちら▼
https://sala-shs.co.jp/case/roof/w01/

事例⑤

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新築から10年後に一度外壁塗装をされ、それからさらに10年が経ち、再び再塗装の時期を迎えられました。そこで今回は、より耐久性に優れたカバー工法をご提案しました。
新しい外壁材には、横ラインを強調した木目のデザインを採用。これにより、美しく飽きのこない外観へと生まれ変わりました。
外壁リフォームと同時に、雨樋の交換やサッシのメンテナンスも実施したことで、これからも安心して長く住み続けられる住まいが実現しました。

▼詳しい施工内容はこちら▼
https://sala-shs.co.jp/case/roof/s04/

外壁カバー工法に関するよくある質問

リフォーム会社の担当者と打ち合わせをする夫婦

外壁カバー工法に興味があっても、実際にリフォーム会社に相談するのは少しハードルが高いと感じる方は多いかもしれません。そこで、皆さんが抱えがちな疑問や不安を解消できるよう、カバー工法に関するよくある質問をまとめました。

カバー工法の費用の目安は?

約165㎡の外壁を想定した場合、外壁カバー工法にかかる費用は、およそ350万円が目安になります。対して、標準的な塗料での外壁塗装にかかる費用は、1回あたりおよそ120万円。外壁塗装は安く抑えられるように見えますが、耐用年数は10年程度と限定的です。
カバー工法は初期費用こそ高いものの、30年程度の耐久性があるため、長い目で見ると費用やメンテナンスの手間を抑えられます。

▼外壁カバー工法の費用の関連記事▼
【30年後の費用も比較】外壁カバー工法のメリット・デメリット徹底解説!失敗・後悔しないための対策

金属系サイディングは暑くならない?

金属の外壁材と聞くと、「熱を直接家の中に伝えてしまうのでは?」と心配になるかもしれません。しかし、現在主流となっている金属系サイディングの多くは、高品質な断熱材との一体型であるため、外からの熱が直接建物内部に伝わるのを効果的に防ぎます。
さらに、既存の外壁と新しい金属系サイディングとの間に空気層が生まれるため、この二重の断熱効果が相乗的に働き、金属系サイディングを用いたカバー工法は、むしろ断熱効果が大幅に向上するのです。

屋根も一緒にリフォームすべき?

外壁が劣化している場合、常に過酷な熱や紫外線にさらされている屋根は、さらに劣化が進んでいる可能性が高いといえます。そこで、外壁カバー工法をご検討の際は、屋根カバー工法も同時に検討されることをおすすめします。
なぜなら、住まい全体の機能性と美観をより効果的に回復させられるだけでなく、足場の設置費用を一度で済ませられるため、結果的にトータルコストの節約にも繋がるからです。

もちろん、外壁と屋根を同時にリフォームすると初期費用は高くなります。しかし、長期的な視点で見れば、足場代の節約や建物の寿命延長、そして快適な住環境の維持に大きく役立ちます。信頼できるリフォーム会社に屋根と外壁の状態を正確に診断してもらった上で、最適なリフォーム計画を立てていきましょう。

補助金は使える?

外壁カバー工法による工事単独では、補助金の利用はできません。「カバー工法には断熱効果があるから、断熱改修として補助金の対象になるのでは?」と思われるかもしれませんが、カバー工法で使われる断熱材一体型サイディングは、補助金制度が求める断熱改修の基準を満たすほどの断熱材の厚みがないのが実情です。

たとえば、子育てグリーン住宅支援事業のような補助金制度では、躯体の断熱改修要件を満たすために、一度内壁を剥がして断熱材を充填するなど大がかりな工事が必要になることがほとんどです。また、使用する断熱材の量にも厳格な基準が設けられています。断熱材一体型サイディングの標準的な厚みは15mm程度ですが、これを家全体に使用しても、必要な断熱材の量を満たせないことが多いのです。

このように、外壁カバー工法単独で補助金を申請するのは難しいといえるでしょう。もし補助金を利用してリフォームを検討されている場合は、こうした点に注意が必要です。

どんな業者に依頼すればいい?

外壁のカバー工法を検討する際は、実績の多い会社に依頼するのがおすすめです。カバー工法は、現在の外壁の状態を正確に判断せずに進めると、かえって家の躯体に負担をかけてしまうリスクがあります。また、金属系サイディングのような凹みやすい外壁材を使用する場合、不適切な施工を行うと材料を傷つけてしまう可能性も。

そのため、豊富な施工経験を持つ会社を選ぶことが重要です。そうした会社であれば、家の状態を適切に見極め、最適な提案をしてくれるでしょう。

東海地方の外壁カバー工法はサーラハウスサポートへお任せ!

施工後に指差し確認をする作業員

外壁をカバー工法でリフォームすれば、既存の外壁デザインに縛られず、お好みのテイストに合わせて家の外観を一新できます。断熱効果や遮音性の向上など、機能面でも多くのメリットがあるのも大きな魅力です。

東海地方で外壁・屋根のリフォームをお考えなら、ぜひサーラハウスサポートにご相談ください。当社はカバー工法を中心とした外装リフォームを数多く手掛けており、お客様のお住まいに合わせた最適なご提案が可能です。外壁・屋根のリフォームに関して少しでもお悩みやご心配があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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